デジタル大辞泉 「宮仕ふ」の意味・読み・例文・類語 みや‐づか・う〔‐づかふ〕【宮仕ふ】 [動ハ四]1 宮仕えをする。「歌よみ連歌して―・ひ給ひしに」〈平家・八〉2 奉公させて召し使う。「清水冠者に―・はせん」〈盛衰記・二八〉[動ハ下二]1 宮殿の造営に奉仕する。「田跡川たどかはの滝を清みか古いにしへゆ―・へけむ多芸たぎの野の上に」〈万・一〇三五〉2 宮仕えをする。「下太友正といふ随身、幼くより―・へけり」〈著聞集・一六〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「宮仕ふ」の意味・読み・例文・類語 みや‐づか・う‥づかふ【宮仕】 [ 1 ] 〘 自動詞 ハ行下二段活用 〙① 宮を造営する。宮殿を造ることに奉仕する。[初出の実例]「たど川の滝を清みかいにしへゆ宮仕(みやつかへ)けむ多芸の野の上に」(出典:万葉集(8C後)六・一〇三五)② 宮廷または貴人の邸に仕える。宮仕えをする。奉公する。[初出の実例]「人もいとやむごとなからずみやつかへなれにたれど」(出典:源氏物語(1001‐14頃)椎本)③ 貴人などに仕えて、身の回りの世話などをかいがいしくする。忠勤をはげむ。[初出の実例]「ねいらて宮づかへ、女房はなにこともこはこはしからす」(出典:とはずがたり(14C前)一)④ 神仏に奉仕する。[初出の実例]「人々の御為に地蔵菩薩にみやづかへ奉て不思議の御利生にあづかり」(出典:地蔵菩薩霊験記(16C後)一一)[ 2 ] 〘 自動詞 ハ行四段活用 〙① [ 一 ]②に同じ。[初出の実例]「その時五位蔵人、左少辨とて、時の職事なれば、ちかくみやづかひておはしけるに」(出典:愚管抄(1220)三)② [ 一 ]③に同じ。[初出の実例]「建礼門院のいまだ中宮にてましましける時、その御方に宮つかひ給ひしを」(出典:平家物語(13C前)八)③ [ 一 ]④に同じ。[初出の実例]「したどのに候もろもろのかたは人にまじはって、一千日が間朝夕みやづかひ申さむとなり」(出典:平家物語(13C前)一)[ 3 ] 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙 宮仕えさせて召し使う。奉公させて使う。[初出の実例]「みやづかふに、かひがひしくまめにて」(出典:古今著聞集(1254)一六) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例