家庭行事(読み)かていぎょうじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「家庭行事」の意味・わかりやすい解説

家庭行事
かていぎょうじ

おもに家族成員の誕生から始り,年を追って行われる人事についての行事と,年中行事として各家庭にほぼ共通に毎年行われるものをいう。日本では前者には,誕生に関連した七夜,食初,その後毎年の誕生日,七五三,成人,婚姻長寿の祝い (古くは 40歳以後 10年ごとに祝ったが,近世では数え年 61歳の還暦,70歳の古希,77歳の喜寿,88歳の米寿,など) がある。喪葬と忌日,年忌などはその信じる宗教によって異なる。年中行事は,公武家に由来するものと,本来庶民の生活行事であったものなどが習合して,近世以降,一般家庭のものとなった。正月の門飾り,七草,鏡開き,2月の節分,3月の雛祭,5月の端午節供,しょうぶ湯,7月の七夕盂蘭盆,陰暦8月の月見,12月冬至のゆず湯,大みそかなどが数えられる。3月,9月の彼岸,12月のクリスマスは盂蘭盆とともに宗教行事ではあるが,一般化して家庭の行事としての一面をもっている。

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