寡徳(読み)カトク

デジタル大辞泉 「寡徳」の意味・読み・例文・類語

か‐とく〔クワ‐〕【寡徳】

身に備わる徳望が少ないこと。自身をへりくだっていうのに用いる。「このような仕儀となりましたのも私の寡徳の致すところです」

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精選版 日本国語大辞典 「寡徳」の意味・読み・例文・類語

か‐とくクヮ‥【寡徳】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 身に備わる徳の少ないこと。また、その人。薄徳。天子などが、みずからを謙遜していう語。
    1. [初出の実例]「朕以寡徳馭万姓」(出典続日本紀‐天平七年(735)五月戊寅)
    2. 「学校の職員や生徒に過失のあるのは、みんな自分の寡徳の致す所で」(出典:坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉六)
    3. [その他の文献]〔魏志‐高貴郷公髦伝〕
  3. 天子の自称。〔春秋左伝‐宣公一一年〕

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普及版 字通 「寡徳」の読み・字形・画数・意味

【寡徳】か(くわ)とく

徳が少ない。〔三国志、魏、高貴郷公髦紀〕を以て、式(もつ)て寇を遏(とど)むること能はず。乃ち蜀をして邊陲に陸梁せしむ。

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