日本歴史地名大系 「将軍塚付近古墳群」の解説
将軍塚付近古墳群
しようぐんづかふきんこふんぐん
[現在地名]東山区粟田口粟田山南町
華頂山頂付近の三基をいう。この付近には多くの古墳があったといわれ、山頂部の開発以前にはこのほかにも古墳があったと推測される。
一号墳は標高二一五メートルの山頂にあり、最も規模が小さい。内部主体は蓋石を粘土で覆った箱式石棺で、三基のなかでは最も古いが、首長墓の系譜にはつながらない。
二号墳は現在、山頂にある大日堂内にあり、枯山水の一部になっている。内部主体が竪穴式石室であったこと以外ほとんど不明である。しかし竪穴式石室であることや立地からみて、首長墓の系譜につながる大規模古墳であった可能性がつよい。枯山水付近からは経塚が発見され、瓦製経筒が出土したと伝えるが、詳細は不明である。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報