電気をよく通す高分子材料のことで、合成金属ともよぶ。金属並みの良導体(導電率が102ジーメンス/センチメートル以上)の高分子がつくられ、鉄に近い導電率のものもある。一般に高分子は絶縁材料と考えられるが、高分子の主鎖が共役構造をもっているので、分子間に電子を橋渡しするような原子を添加すると、電子は材料全体を渡り歩くことができ、導電性を示す。たとえば、ポリアセチレンにナトリウム、臭素などの添加原子を数%を加えることにより、半導体(10-5ジーメンス/センチメートル以下)から良導体(102~105ジーメンス/センチメートル)に変化させている。その他、おもな導電性高分子材としてポリアジル、ポリパラフェニレン、ポリピロールがある。導電性高分子の研究は1970年ころから活発になり、内部インピーダンスの低い電解コンデンサや二次電池の電極、エレクトロクロミック材料、透明導電性フィルム、その他の導電支持体や熱圧着して硬化させる導電性接着剤への応用・製品化が進んでいる。
[岩田倫典]
(市村禎二郎 東京工業大学教授 / 2007年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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