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絶縁材料 ぜつえんざいりょう insulating material

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

絶縁材料
ぜつえんざいりょう
insulating material

電気の絶縁に用いる材料。代表的材料として気体ではフロン六フッ化硫黄,液体では油,固体では無機系で雲母,石綿,大理石,磁器,ガラス,有機系では木材,紙,糸,各種の樹脂,ゴムなどがある。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぜつえんざいりょう【絶縁材料 insulating material】

常温における体積電気抵抗率がきわめて大きく(107Ωcm以上),電圧を加えてもそれが低下しない性質から,電気に対する絶縁物として使用される材料。高純度の水をはじめとする多くの液体が大きな電気抵抗率を示す絶縁体であるが,なかでも鉱油,シリコーン油などの油は優れた特性を示す。なお液体は絶縁紙などの固体と組み合わせて用いられ,液体単独では用いられない。固体の絶縁体は無機ガラスや磁器のような無機材料と塩化ビニルポリエチレンのような有機材料に大別でき,ともに絶縁材料として広く用いられている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

絶縁材料
ぜつえんざいりょう

電気を絶縁して、必要とする回路以外に電流が流れるのを防ぐために用いる、あるいは必要とする部位以外に電気が供給されるのを防ぐために用いる材料の総称。古くは空気、綿糸、硫黄(いおう)、パラフィン、ガラスなどの天然物が用いられていたが、現在では合成樹脂系材料が広く用いられている。これら合成樹脂系材料、たとえばポリ塩化ビニル、合成ゴム、ポリエチレン、ポリエステル、エポキシ、シリコーンなどの樹脂は、天然材料と比べ、電気絶縁性、耐熱性、機械的特性が著しく優れ、重電関係の高電圧・大容量化、またエレクトロニクス関係の小型・軽量化など、機器の進歩に大きく貢献している。おもな絶縁材料を性状、組成から分類すると次のようになる。
(1)気体絶縁材料 空気のほかに、窒素、炭酸ガス、六フッ化硫黄などがあり、しばしば加圧して用いられる。フッ素ガスと硫黄から合成される六フッ化硫黄は、絶縁耐力に優れた不活性、不燃性の気体で、ガス絶縁変圧器やガス絶縁遮断器などに用いられてきた。しかし、地球温暖化係数が高いとされ、その使用が抑制されるようになった。
(2)液体絶縁材料 植物性油、鉱油、合成絶縁油があり、乾性油などの植物性油が絶縁油の原料として使用され、鉱油および合成絶縁油は変圧器、コンデンサー、ケーブルなどの油入(あぶらいり)電気機器の絶縁、冷却に用いられる。2000年ごろから、植物性油が環境に優しいとして見直されつつある。
(3)無機固体絶縁材料 電気・電力用途としては、マイカ(雲母(うんも))、磁器(セラミックス)、ガラスなどがある。マイカは絶縁性、耐熱性が非常によい天然産の結晶で、白マイカや金マイカが、板、シート、テープなどのマイカ製品に加工され、コイル、その他の絶縁に広く用いられている。磁器は鉱物質粉末を成形して高温で焼成したもので、碍子(がいし)、碍管に用いられる長石磁器や、高周波用絶縁物、半導体用パッケージなどに用いられるステアタイト磁器、アルミナ磁器などがある。ガラスは硬くもろいが、透明で耐熱性、絶縁性がよい材料で、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸ガラス、シリカガラス(石英ガラス)などが電球、ブラウン管などに用いられる。溶融ガラスを引き伸ばし、細い繊維にしたガラス繊維は、ワニスガラスクロス、積層板の基材、電線の被覆などに用いられている。なお、半導体素子の内部の絶縁には二酸化ケイ素SiO2(シリカ)などの無機固体絶縁体が用いられている。
(4)有機繊維質材料 紙、綿糸、絹およびポリエステル、ポリアミド(ナイロン)などの合成繊維が絶縁に利用されている。紙は古くから絶縁油などに含浸させて、変圧器、ケーブル、コンデンサーの絶縁に使用されている。
(5)樹脂系材料 セラック、ロジンなどの天然樹脂が古くから絶縁塗料の原料として用いられている。合成樹脂系材料には、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂と、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂とがある。合成樹脂は電線被覆材、成形品、積層品、絶縁塗料など種々の形で機器絶縁に用いられ、その例はきわめて多い。
(6)ゴム系材料 天然ゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴムなどが電線被覆、成形品などとして用いられる。
(7)塗料系材料 天然樹脂または合成樹脂などを溶剤に溶かしてつくったコイルワニス、エナメルワニスなどの絶縁塗料が、絶縁および絶縁処理材として広く用いられている。[久保田慎・大木義路]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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