小六町(読み)ころくまち

日本歴史地名大系 「小六町」の解説

小六町
ころくまち

[現在地名]相川町小六町

町部北寄りの県道両津―佐和田―相川線沿いにある。南はしば町、北は濁川にごりかわ町、西側にいた町がある。元禄七年(一六九四)検地帳(相川郷土博物館蔵)では、町屋敷は六反二六歩・家数四一。「佐渡相川志」に「此所、昔ハ遊女町ナリ」とある。西側に道伝という遊女屋があり「遊女ヲ多ク抱ヘ置ク、家造リ宜シ、泉水茶掛リ、築山ノ形、天和・貞享ノ頃迄アリケリトナン」と記し、下寺しもてら町の坂道に越前石を買い求めて三三三段の石段を寄進したのが道伝とある。この石段はいまも残る。また地役人手川源兵衛も遊女を多く抱えていて、同書によると明暦三年(一六五七)に没したが、下相川吹上ふきあげで火葬しようとしたとき、火車が死骸を奪って空に舞上り、見送りの人たちがむなしく帰ったという逸話も載せている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android