小狐丸(読み)コギツネマル

精選版 日本国語大辞典 「小狐丸」の意味・読み・例文・類語

こぎつね‐まる【小狐丸】

  1. 京都三条に住んだ名刀工三条小鍛冶宗近が、一条天皇の勅命により伏見稲荷に祈願して鍛えたと伝えられる名剣。刀を鍛える時、稲荷の神霊が現われて相槌うち、宗近の銘の裏側に「小狐」と打ったため呼ばれたという。小狐の太刀。小狐。
    1. [初出の実例]「小狐丸を、勅使に捧げ申し」(出典:大観本謡曲・小鍛冶(1537頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の小狐丸の言及

【小鍛冶】より

…童子は中国と日本の伝説を引いて剣の徳を詳しく物語り(〈クセ・中ノリ地〉),心配なく準備にかかれと言い捨てて消え失せる。宗近が帰宅して用意を整えて待つと,霊狐(後ジテ)が現れて相槌を務め,名剣小狐丸(こぎつねまる)を仕上げる。前場は草薙(くさなぎ)の剣の物語が中心だが,ここはクセから直接中ノリ地へ続く形で,他の能に例がない。…

※「小狐丸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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