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小町草紙 こまちのそうし

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世界大百科事典 第2版の解説

こまちのそうし【小町草紙】

御伽草子。室町時代の成立。近世になって渋川版御伽草子に収められ,普及した。天性の美貌と和歌の才で浮名を流した小野小町が,年老いて見るも無残な姿となり,都近くの草庵に雨露をしのいでいた。里へ物乞いに出ると,人々は〈古の小町がなれる姿を見よや〉とあざける。彼女は東国から奥州へと流浪の旅を重ね,玉造の小野にたどりつき,草原の中で死ぬ。在原業平が歌枕の跡を訪ねて玉造の小野まで来ると,吹く風とともに,〈暮れごとに秋風吹けば朝な朝な〉という歌の上の句が聞こえてくる。

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世界大百科事典内の小町草紙の言及

【小野小町】より

…この5曲に《雨乞小町》《清水小町》を加えて七小町といい,江戸時代には七小町が歌舞伎の題材,浮世絵の画題などにしばしばとりあげられた。そのほかでは御伽草子の《小町草紙》が,業平と小町を観音の化身とし,歌道と仏道を結びつけて中世の小町伝説を集成している。小町の生地と墓は全国にあり,〈瘡の歌〉などの伝説は和泉式部伝説と重なるところも少なくないところから,小町の生涯を語り歩く唱導の女たちがいたことが考えられる。…

※「小町草紙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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