小詰(読み)コヅメ

デジタル大辞泉 「小詰」の意味・読み・例文・類語

こ‐づめ【小詰】

上方歌舞伎人形芝居で、端役。また、歌舞伎の下級役者。
「曽我五郎となりて、二階の板敷き踏み破り、数十人の―を一度につかんで」〈浮・元禄大平記〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「小詰」の意味・読み・例文・類語

こ‐づめ【小詰】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 歌舞伎、人形芝居の端役。詰(つめ)
  3. 上方歌舞伎の下級俳優。仕出し捕手などの役を務める。小詰役者大部屋。若い衆。稲荷町(いなりまち)
    1. [初出の実例]「昔々の物語に夜深(よふか)と云し折から、わづか給金七両取し小づめ成しが」(出典:評判記・難波立聞昔語(1686)山下半左衛問)
  4. 側近くに仕える人。つきそい。
    1. [初出の実例]「そろそろ目見への妾ものの小詰(コヅメ)罷出」(出典:浮世草子・傾城禁短気(1711)三)
  5. ( 「つめ」は「厠(かわや)」の意 ) 小便。小用。
    1. [初出の実例]「もし小づめに行きたうござります。どうぞおぶっておくんなせえ」(出典:歌舞伎・金看板侠客本店(1883)序幕)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android