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大部屋 おおべや

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大部屋
おおべや

歌舞伎の下級役者が使用する楽屋,またはその階級の役者の別称。江戸時代歌舞伎役者の身分には名題,相中,中通り,下立役などがあり,名題以下の役者は楽屋3階の板の間に雑居していたので,こうした名称が生まれた。現在はここまで細分化された身分制度はないが,端役の俳優に対する呼び名としては,歌舞伎以外の他の演劇,映画界でも使用されている。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

おお‐べや〔おほ‐〕【大部屋】

大きな部屋。
劇場・映画撮影所の楽屋などにある、専用の控室を持てない俳優たちが雑居している部屋。また、その俳優。
病院で、大ぜいの患者が入院している広い部屋。
江戸時代、大名屋敷で、小者(こもの)火消し人足などの起居していた部屋。

出典|小学館
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大辞林 第三版の解説

おおべや【大部屋】

大きな部屋。特に、病院・旅館などで、大勢の人が寝泊まりできる部屋。
下級の俳優が雑居する楽屋部屋。また、その俳優。 「 -女優」 「 -時代」
江戸時代、大名屋敷で、火消し人夫が起居していた大きな部屋。また、小者・人足などの詰めていた所。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

大部屋
おおべや

歌舞伎(かぶき)用語。楽屋の割り振り方は、俳優の階級や役柄によって定められていた。名題(なだい)より下級の俳優は個別の部屋をあてがわれることはなく、3階に設けられた板の間の大部屋に雑居した。「相中(あいちゅう)」「中通(ちゅうどお)り」などとよばれた下回りの俳優たちは、この大部屋で扮装(ふんそう)をした。そこで、これらの俳優のことを「大部屋」とよぶ習慣が生まれた。また、その場所から、「三階」「三階さん」の呼び名も行われた。場所が広いため、各種の行事や儀式、あるいは稽古(けいこ)などにもこの大部屋を使った。古くは大部屋の構造や形式に型があり、各劇場共通だったが、現在はとくに定まっていない。しかし、下回りの俳優をさす「大部屋」「三階さん」の呼称だけは、歌舞伎に限らず映画の分野でも使われている。[服部幸雄]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の大部屋の言及

【楽屋】より

…先行の能舞台を踏襲していたもっとも初期の歌舞伎劇場では,能舞台と同様に〈後座(あとざ)〉の背後を,はじめは幕で,次いで板で囲って俳優の共同のたまり場としていた。しかし,俳優の役柄が立役,女方とわかれ,さらに身分がこまかく区分されていくにしたがい,座頭(ざがしら)や幹部俳優の個室,大部屋などがつくられ,また裏方もおのおのの職掌にもとづいて頭取部屋,作者部屋,囃子,大道具,小道具,衣装部屋……などの個室をそれぞれ必要とするようになり,頭取がそれらのすべてを総括した。こうして明治末期ころまで歌舞伎劇場の楽屋は,きびしい規律によって秩序が保たれていたのである。…

※「大部屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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