改訂新版 世界大百科事典 「尖点」の意味・わかりやすい解説
尖点 (せんてん)
cusp
平面上の曲線Cが,その上の1点Pの近傍で,共通接線をもち,しかも互いに接する二つの曲線C1,C2より成り立っているとき,Pを曲線Cの尖点と呼ぶ。例えば,y2=x3のグラフは原点の近傍では図1のようになり,(y-x)2=x5のグラフは原点の近傍では図2のようになって,いずれの場合も原点は尖点である。このようにC1とC2が共通接線の反対の側にある場合と同じ側にある場合が起こる。前者を第1種の尖点,後者を第2種の尖点という。
執筆者:中岡 稔
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報