尼御前(読み)アマゴゼ

デジタル大辞泉 「尼御前」の意味・読み・例文・類語

あま‐ごぜ【尼御前】

あまごぜん」に同じ。
「―、何事をかくはのたまふぞ」〈徒然・四七〉

あま‐ごぜん【尼御前】

尼を敬っていう語。あまごぜ。あまぜ。
「―とはかしづき呼ばはれけるを」〈盛衰記一二

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精選版 日本国語大辞典 「尼御前」の意味・読み・例文・類語

あま‐ごぜん【尼御前】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「御前」は敬称接尾語 ) 尼に対する敬称。あまごぜ。あまご。あまぜ。
    1. [初出の実例]「阿難尊者の妹の尼御前(アマゴゼン)、迦葉尊者に対し奉りて腹を立て、地獄に堕(お)つと見へたり」(出典:栂尾明恵上人伝記(1232‐50頃))
  3. ( 建礼門院などを祭神とするところから ) 水天宮をさしていう。
    1. [初出の実例]「御代の雨風金毘羅と尼御前」(出典:雑俳・柳多留‐九四(1827))

あま‐ごぜ【尼御前】

  1. 〘 名詞 〙 「あまごぜん(尼御前)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「コレ ワ コイケ ノ amagoje(アマゴゼ) ノ ヨリトモ ヲ タスケラレタ ニ ヨッテ」(出典:天草本平家(1592)三)

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世界大百科事典(旧版)内の尼御前の言及

【尼】より

…また老後に隠居したり,夫と死別して尼になるものもいた。尼を敬称して尼御前という。尼僧の住する寺を尼寺といい,門跡寺院の尼僧住持を尼門跡という。…

※「尼御前」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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