山代(読み)やましろ

改訂新版 世界大百科事典 「山代」の意味・わかりやすい解説

山代[温泉] (やましろ)

石川県加賀市にある温泉。同市の山中温泉片山津温泉粟津温泉とともに加賀温泉郷をなす。含食塩セッコウ泉,66℃。大聖寺(だいしようじ)川中流に臨む台地の上に温泉街が形成されている。行基の開湯と伝えられる北陸の名湯の一つで,古くから湯治客や北陸路を行く旅人に親しまれてきた。共同浴場〈総湯〉の周囲には古風な構えの旅館が軒を連ね,藩政時代の繁栄ぶりを物語っている。6月4~6日華やかな菖蒲湯祭が行われる。文政年間(1818-30)吉田屋窯による復興以後九谷焼の生産が盛んである。北陸本線加賀温泉駅からバスが通じる。
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百科事典マイペディア 「山代」の意味・わかりやすい解説

山代[温泉]【やましろ】

石川県加賀市にある加賀温泉郷の一つ。含石膏食塩ボウ硝泉。66℃。8世紀行基の開湯と伝え,戦国期には広く知られていた。江戸時代には大聖寺藩によって湯屋敷や宿が管理された。九谷焼を産し,キノコ狩りの好適地で,小松市那谷(なた)にも近い。北陸本線加賀温泉駅などからバスが通じる。
→関連項目加賀[市]

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世界大百科事典(旧版)内の山代の言及

【山城国】より

…国府ははじめ大和に近い現相楽(そうらく)郡山城町にあったと思われるが,平安京遷都ののち葛野郡(右京区),長岡旧京の南(長岡京市),さらに河陽(かや)(乙訓郡大山崎町)へと三転している。国名は政治の中心地であった大和からみて山のうしろであるという〈やまうしろ〉が転訛したものと考えられているが,はじめ〈山代〉と記し,のち〈山背〉,さらに山城へと改められた。山代から山背への改称の時期は明確ではないが,《古事記》はすべて山代,《日本書紀》は山背を使用しており,701年(大宝1)1月の記事にはまだ山代と記されていて,この直後に山背の表記が一般化するところから,701年3月の大宝令の施行期に山背と公称されるようになったと思われる。…

※「山代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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