日本歴史地名大系 「山中温泉」の解説
山中温泉
やまなかおんせん
〔湯ざやと湯本〕
近代まで温泉街の湯宿には内湯がなく、浴客は湯ざや(総湯)で入湯するか汲湯をして各宿に持帰って入った。湯ざやに本格的な浴室が建てられたのは元和七年(一六二一)とみられ(「湯方品々留書」田向文書)、明和四年(一七六七)の湯御普請一巻(南保文書)によると建物は梁行五間二尺・桁行七間で外濠をめぐらし、浴漕は男女別で上湯・下湯・三番湯に分けられていた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報