山本陶秀(読み)やまもととうしゅう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「山本陶秀」の意味・わかりやすい解説

山本陶秀
やまもととうしゅう
(1906―1994)

陶芸家。岡山県生まれ。本名、山本政雄。15歳で陶芸の道に入り、京都の楠部弥弌(くすべやいち)に師事。1933年(昭和8)備前(びぜん)に窯を築いて独立。1955年花入れが日本伝統工芸展に初入選。1956年岡山県重要無形文化財に認定、1987年国指定重要無形文化財(人間国宝)に認定された。端正な形、ろくろの技術は比類ない完成度をみせ、茶器を得意とし「茶陶の陶秀」とよばれた。1959年ブリュッセル万博グランプリ金賞、1972年岡山県文化賞受賞。1976年紫綬褒章(しじゅほうしょう)受章。1977年毎日芸術賞受賞。1981年紺綬褒章、1982年勲四等瑞宝章を受章。1994年(平成6)4月22日没。

[編集部]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山本陶秀」の解説

山本陶秀 やまもと-とうしゅう

1906-1994 昭和-平成時代の陶芸家。
明治39年4月24日生まれ。生地の岡山県伊部(備前市)の窯元で修業し,楠部弥弌(くすべ-やいち)に師事。昭和30年日本伝統工芸展に初入選。33年ブリュッセル万博でグランプリ,52年毎日芸術賞などを受賞した。備前焼の茶陶で知られ,62年人間国宝。平成6年4月22日死去。87歳。本名は政雄。

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