山本陶秀(読み)ヤマモト トウシュウ

20世紀日本人名事典 「山本陶秀」の解説

山本 陶秀
ヤマモト トウシュウ

昭和・平成期の陶芸家(備前焼)



生年
明治39(1906)年4月24日

没年
平成6(1994)年4月22日

出生地
岡山県備前市伊部

本名
山本 政雄

主な受賞名〔年〕
中・四国九県連合工芸展優秀賞〔昭和14年〕,ブリュッセル万博グランプリ金賞〔昭和34年〕,岡山県文化賞〔昭和47年〕,三木記念賞〔昭和50年〕,山陽新聞文化賞〔昭和50年〕,備前市功労賞〔昭和51年〕,紫綬褒章〔昭和51年〕,毎日芸術賞(第18回)〔昭和52年〕「茶入展」,紺綬褒章〔昭和56年〕,勲四等瑞宝章〔昭和57年〕,備前市名誉市民〔平成3年〕

経歴
農家の生まれで、大正11年から陶技を習い、京都の楠部弥弌師事、昭和8年窯を築いて独立。戦時中は手榴弾の弾体をつくったこともある。23年技術保存認定を受ける。30年花入れが日本伝統工芸展に初入選、以来連続入選。31年岡山県重要無形文化財に認定、62年には人間国宝に選ばれた。端正な形、ろくろの技術は、他に比すべきものがない完成度をみせ、特に茶器を得意とし“茶陶の陶秀”と呼ばれた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「山本陶秀」の意味・わかりやすい解説

山本陶秀
やまもととうしゅう
(1906―1994)

陶芸家。岡山県生まれ。本名、山本政雄。15歳で陶芸の道に入り、京都の楠部弥弌(くすべやいち)に師事。1933年(昭和8)備前(びぜん)に窯を築いて独立。1955年花入れが日本伝統工芸展に初入選。1956年岡山県重要無形文化財に認定、1987年国指定重要無形文化財(人間国宝)に認定された。端正な形、ろくろの技術は比類ない完成度をみせ、茶器を得意とし「茶陶の陶秀」とよばれた。1959年ブリュッセル万博グランプリ金賞、1972年岡山県文化賞受賞。1976年紫綬褒章(しじゅほうしょう)受章。1977年毎日芸術賞受賞。1981年紺綬褒章、1982年勲四等瑞宝章を受章。1994年(平成6)4月22日没。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山本陶秀」の解説

山本陶秀 やまもと-とうしゅう

1906-1994 昭和-平成時代の陶芸家。
明治39年4月24日生まれ。生地の岡山県伊部(備前市)の窯元で修業し,楠部弥弌(くすべ-やいち)に師事。昭和30年日本伝統工芸展に初入選。33年ブリュッセル万博でグランプリ,52年毎日芸術賞などを受賞した。備前焼の茶陶で知られ,62年人間国宝。平成6年4月22日死去。87歳。本名は政雄。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「山本陶秀」の解説

山本 陶秀 (やまもと とうしゅう)

生年月日:1906年4月24日
昭和時代;平成時代の陶芸家
1994年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android