山水電気(読み)さんすいでんき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「山水電気」の意味・わかりやすい解説

山水電気
さんすいでんき

音響機器メーカー。1944年菊池幸作により山水電気製作所として個人創業。1947年株式会社に改組し,社名を山水電気に変更。当初トランスを手がけ,1954年ステレオアンプの生産を開始した。ステレオアンプを中心に音響機器を製造・販売,映像機器にも進出。経営難に陥ったためホンコンのセミテックグループ入りして海外生産にシフト,1998年には同グループの赤井電機傘下に入った。1999年セミテックが経営破綻。その後,ホンコンのザ・グランデ・ホールディングスの傘下に入った。2011年グランデが事実上の倒産状態に陥り資金支援を受けることが困難になり,2012年民事再生法の適用を申請,2014年破産した。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「山水電気」の解説

山水電気

正式社名「山水電気株式会社」。英文社名「SANSUI ELECTRIC CO., LTD.」。電気機器製造業。昭和22年(1947)設立本社は東京都大田区蒲田。音響機器メーカー。香港グランデグループ傘下。音響・映像機器や白物家電、その他電子機器の製造・販売を行う。東京証券取引所第1部旧上場。平成24年(2012)民事再生手続開始申立にともない上場廃止。同年、手続終結決定。

出典 講談社日本の企業がわかる事典2014-2015について 情報

世界大百科事典(旧版)内の山水電気の言及

【音響機器工業】より

…60年代半ばまでは日本コロムビア,日本ビクターといった伝統を誇るメーカーや松下電器産業,東京芝浦電気(現,東芝)などの総合家電メーカーが業界をリードしていた。つづく60年代後半から70年代前半には,回路技術で先発大企業に差をつけたトリオ(現,ケンウッド),山水電気,パイオニア,あるいは赤井電機やティアック(この2社はおもにテープデッキ)といったオーディオ(音響)機器専業メーカーが先発の大企業を抑えてそのシェアを拡大した。このように戦後の日本の音響機器工業は大企業が先行し,後発の中小専業メーカーが追いかけリードする,といった他の家電産業にはみられない特異なパターンで成長を続けた。…

※「山水電気」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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