山科川(読み)やましながわ

日本歴史地名大系 「山科川」の解説

山科川
やましながわ

滋賀県大津市西部の長等ながら山を水源とするみや川と、音羽おとわ山中腹に発する音羽川が、現西野離宮にしのりきゆう町で合して山科川となる。山科盆地を流れる安祥寺あんしようじ川・野色のいろ川・竹田たけだ川・旧安祥寺川・大日だいにち川・ふうジ川・岩屋いわや川・たか川・天田あまだ川など、また伏見区内の万千代まんちよ川・柳戸やなぎど川・相場あいば川などの河川を集めて南流し、現伏見区桃山町伊賀で宇治うじ川に流入する。

古名をひつ川と称し、正徳元年(一七一一)刊の「山城名勝志櫃川の項に「自北山科流出而、経勧修寺東醍醐西木幡西而、流宇治川末也」と説明する。山科川の名では、享保年中(一七一六―三六)編集の「山城志」に「山科川 源出粟田山・鏡山等、経過御陵野・厨子奥・西野・川田、至勧修寺与音羽川合、歴小栗栖・石田紀伊郡六地蔵而入宇治川」と現在の旧安祥寺川の流路を記しているのが早い。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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