山童(読み)さんどう

精選版 日本国語大辞典 「山童」の意味・読み・例文・類語

さん‐どう【山童】

〘名〙 山村子ども。山そだちの子ども。
※松蔭吟稿(1507頃)泉声如雨「却咲耳根疑雨、山童和月掬余流」 〔柳宗元‐夏昼偶作詩〕

やま‐わろ【山童】

〘名〙 熊本県などで、山奥に住むという想像上動物。大きな猿に似て人のように立って歩くという。また、河童(かっぱ)が秋になって山にはいったものともいう。やまわらわ。〔和漢三才図会(1712)〕

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普及版 字通 「山童」の読み・字形・画数・意味

【山童】さんどう

山中の童。

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デジタル大辞泉プラス 「山童」の解説

山童(やまわろ)

日本妖怪山間部に棲む童子姿の妖怪で、河童が山に入ったものともされる。「やまわらわ」ともいう。

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世界大百科事典(旧版)内の山童の言及

【山】より

…地表の個々の突起部をいい,山地は地表のうち複雑な起伏が広がっている山の集合する部分をいう。標高の最高はヒマラヤのエベレスト(8848m)である。山とは必ずしも高さの大小だけではなく,相対的な高みを指し,かつ山頂を囲む斜面との組合せでできている地形をいう。 標高だけで高山(3000m以上),中山(1000~2000m),低山(1000m以下)とする区分もあるが,主要な山稜とそれに付随する主要な谷との間の高度差で示される起伏量の大小に従って,山地を大起伏山地(起伏量1800m以上),中起伏山地(900~1800m),小起伏山地(600~900m),丘陵地(150~600m)とする区分がある(アメリカの地理学者トレワーサによる)。…

【山男】より

…山に棲息すると見立てられている大男,あるいは妖怪。山父(やまちち),山童(やまわろ),山大人(やまおおひと),山丈(やまたけ)ともいう。大力で蓬髪。…

※「山童」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」