山鳴り(読み)ヤマナリ(その他表記)mine bumps

デジタル大辞泉 「山鳴り」の意味・読み・例文・類語

やま‐なり【山鳴り】

地震・噴火などの前触れとして、山が音を立てること。また、その音。
地下深部の鉱山切羽きりはトンネルで、周辺岩盤内に発する音。山跳ねのときに聞こえることが多い。
[類語]遠鳴り海鳴り潮鳴り地鳴り

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「山鳴り」の意味・わかりやすい解説

山鳴り (やまなり)
mine bumps

鉱山の坑道や採掘切羽,トンネル工事現場などが地下深部(地表からの深さ数百m以上)に達したとき,周辺の岩盤内に発生する微小で不規則な弾性振動。なんらかの形で岩盤に亀裂が発生・成長したときにおこると考えられている。岩盤内の応力が局部的に大きくなった所で発生するので,その発生度数,振動エネルギー,発生場所を観測すると,岩盤内の応力状態の異常や,山はねガス突出の危険の有無について知ることができ,坑内の適当な個所に観測点を設定して,観測を行うようになりつつある。周波数帯域は,数Hzから10kHzくらいまでで,きわめて広い。チタン酸バリウム結晶を用いたセンサーを岩盤内に埋めこんで,弾性振動をとらえ,これを電気振動に変換して観測するのが普通である。
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