岩井大慧(読み)イワイ タイケイ

20世紀日本人名事典 「岩井大慧」の解説

岩井 大慧
イワイ タイケイ

大正・昭和期の東洋史学者 駒沢大学教授;東洋文庫文庫長。



生年
明治24(1891)年10月15日

没年
昭和46(1971)年11月7日

出生地
東京市芝区(現・東京都港区)

旧姓(旧名)
国下 裕郷

学歴〔年〕
東京帝大文科大学史学科〔大正7年〕卒

学位〔年〕
文学博士(東京大学)〔昭和32年〕

経歴
明治30年国下大雲の養子となる。大正7年東大大学院に入り、文科大学副手となり、モリソン文庫の整理に当たり9年専属となった。13年モリソン文庫本館が新築され副主事。その後東洋文庫となり昭和7年書庫を増築蔵書を充実して日本の東洋学メッカとなった。14年東洋文庫主事、東洋大学教授。この間、駒沢大、日大、慶大、都立大、九大各大学に出講した。戦後20年駒沢大学教授となり、28年文学部長、34年辞任。この間、23年より東洋文庫長兼任。36年ユネスコ東アジア文化研究センター参与。主としてチベット、インドの歴史と文化の研究に尽力した。著書に「東西掌中年表」「東洋文庫十五年史」「日支仏教史論攷」など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「岩井大慧」の意味・わかりやすい解説

岩井大慧
いわいひろさと

[生]1891.10.15. 東京
[没]1971.11.6. 東京
東洋史学者。元朝中国の宗教史研究で知られる。 1918年東京大学文科大学史学科を卒業。 19年モリソン文庫に勤務。 24年財団法人東洋文庫創立とともに石田幹之助主事のもとで副主事となった。 39年主事に昇任。 45年より駒澤大学教授。 48~65年国会図書館支部東洋文庫長。著書には『東西掌中年表』 (1931) ,『東洋文庫十五年史』 (39) ,『西蔵・印度の文化』 (42) ,『桎梏の印度』 (43) ,『日支仏教史論攷』 (58) などがある。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「岩井大慧」の解説

岩井大慧 いわい-たいけい

1891-1971 大正-昭和時代の東洋史学者。
明治24年10月15日生まれ。大正13年東京のモリソン文庫(のちの東洋文庫)副主事となり,東洋学関係文献の拡充につとめる。昭和20年駒沢大教授,23年から40年まで東洋文庫長。昭和46年11月7日死去。80歳。東京出身。東京帝大卒。著作に「西蔵・印度の文化」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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