岩井崎(読み)いわいさき

日本歴史地名大系 「岩井崎」の解説

岩井崎
いわいさき

[現在地名]気仙沼市 波路上岩井崎

気仙沼湾西岸最先端にある。北上山地の一部を形成する古生代二畳紀の石灰岩地層の岩礁で、付近の海中まで岩礁地帯をなしている。同地層には二畳紀の生物であるフズリナ類やサンゴ類の化石包含(県指定天然記念物)一帯は陸中海岸国立公園に含まれる。気仙沼湾頭の奇勝として古くから知られ、東方間近く湾口の水路を隔てて、おお島南端の竜舞たつまい崎に相対する。もとは地獄崎とよんでいたが、元禄九年(一六九六)四代藩主綱村が「奥筋御出馬」のため仙台を発駕、気仙道で気仙沼に向かう途次「波路上村塩場御覧」の際、岩井崎と改称したという(「肯山公治家記録」「封内名蹟志」など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報