岩崎二前神社(読み)いわさきふたまえじんじや

日本歴史地名大系 「岩崎二前神社」の解説

岩崎二前神社
いわさきふたまえじんじや

[現在地名]和賀町岩崎

和賀川と夏油げとう川の合流点東方の水田地帯に鎮座する。祭神は大那牟遅命・少那毘古名命。もと岩崎・岩崎新田・煤孫すすまご山口やまぐち四ヵ村の郷社。神体は石で、延暦二〇年(八〇一)坂上田村麻呂が蝦夷進攻の際、当地を陣屋と定め戦勝を祈願し、大那牟遅命・少那毘古名命・八幡大神・多聞天王弁財天熊野大神・八坂大神の神々を勧請したのに始まるという(岩崎風土記)。社伝では康平五年(一〇六二)源頼義・義家が安倍貞任追討のためこの地を陣屋とし、二つの石を神体に奉祀したと伝える。天正年間(一五七三―九二)和賀忠親の信仰により当地にあった神々のうち八幡大神を夏油川の西の館に、多聞天王を江釣子えづりこ(現江釣子村)に遷座、また寛文(一六六一―七三)頃奥寺八左衛門が新田開発にあたり、悪病退散の祈願のため八坂大神を横川目よこかわめ村に遷座したと伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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