島守村(読み)しまもりむら

日本歴史地名大系 「島守村」の解説

島守村
しまもりむら

[現在地名]南郷村島守

八戸はちのへ城下(現八戸市)の南、新井田にいだ川中流の盆地状の沖積低地に位置する。本村の南で古里ふるさと川が新井田川に合流し、本村周辺や両河川沿岸に支村が散在。東は金山沢かなやまざわ村・田代たしろ(現階上町)、西は市野沢いちのさわ村・頃巻沢ころまきざわ村、北は是川これかわ(現八戸市)・頃巻沢村、南は九戸くのへ軽米かるまい(現岩手県九戸郡軽米町)に接する。

天正年間(一五七三―九二)島守館に島守安芸が居館し、九戸政実方に属して南部信直や根城南部氏に対抗していたといわれる(南部根元記、三翁昔語)。島守氏は本姓を四戸氏といい、四戸氏は南部光行の四男孫四郎宗朝を祖とし、櫛引金田一・足沢諸氏も同族とされる(奥南旧指録)。同氏が天正一九年九戸の乱で滅亡すると、当地は根城南部氏領に編入された。「三翁昔語」によれば同年一〇月論功行賞として平館たいらだて(現岩手県岩手郡西根町)と合わせて一千石が根城南部氏に分与されている。

元和四年(一六一八)知行目録に「八百五拾七石弐斗六升五合 嶋森」「七拾壱石九斗壱升 嶋森」とあり、藩政当初は盛岡藩に属し、根城南部氏に給されていた。同氏の給地では河原木かわらぎ(現八戸市)に次ぐ高である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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