20世紀日本人名事典 「島崎柳塢」の解説
島崎 柳塢
シマザキ リュウウ
明治〜昭和期の日本画家
- 生年
- 慶応1年5月4日(1865年)
- 没年
- 昭和12(1937)年1月21日
- 出生地
- 江戸・牛込
- 本名
- 島崎 友輔
- 別名
- 別号=栩々亭山人
- 経歴
- 旧清水藩の儒者島崎酔山の子。曽祖父は太田蜀山人の実弟にあたる家系で、幼時より父に漢学を学び、書を高田竹山、詩を植村蘆洲に学んだ。明治12年桜井謙吉に洋画を学ぶが、のち日本画に転向、松本楓湖、川端玉章に師事。18〜25年大蔵省印刷局に出仕し、紋様図案、製版印刷に従事。29年、31年には三井呉服店の依頼で染織の意匠図案や友禅の染色法を研究。23年内国勧業博で褒状を受け、24年日本青年絵画協会結成に参加、33年には无声会に加わる。40年東京勧業博で「美音」が2等賞、41年文展で「おないどし」が3等賞となり、以後褒状を重ねる。43年川端画学校教授となり、晩年は日本美術協会理事を務めた。故実に通じ、特に衣裳研究に基づく美人画を得意とした。また夏目漱石とも親交があった。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報