嵐の前の静けさ(読み)アラシノマエノシズケサ

デジタル大辞泉 「嵐の前の静けさ」の意味・読み・例文・類語

あらしまえしずけさ

暴風雨が襲来する前に辺りが一時静まり返るところから、変事が起こる前の不気味な静けさをいう。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「嵐の前の静けさ」の意味・読み・例文・類語

あらし【嵐】 の 前(まえ)の静(しず)けさ

  1. ( 暴風雨の来る少し前、一時あたりが静まるところから ) 変事の起こる前のちょっとした間の無気味な静けさ。
    1. [初出の実例]「娼家の屋並が、何だか嵐の前の静けさのやうに森閑と納まり返ってゐる」(出典:東京灰燼記(1923)〈大曲駒村〉一一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ことわざを知る辞典 「嵐の前の静けさ」の解説

嵐の前の静けさ

暴風雨が襲来するときに一時あたりが静まりかえること。転じて、何か異変が起こる直前におとずれる不気味な静けさのたとえ。

[使用例] が、その結果は、義眼の中には、なにも隠されていないということが分かっただけである。「ううーむ」と、頭目うなった。しばらく誰も黙っていた。嵐の前のしずけさだ[海野十三*少年探偵長|1952]

[解説] 西洋から明治期に入ってきた表現とみられ、末尾を「静けさ」とするものと「静寂」とするものがありましたが、今日では前者が優勢となっています。

〔異形〕嵐の前の静寂

英語〕A lull 〔calm〕 before the storm.

出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android