海野十三(読み)ウンノジュウザ

デジタル大辞泉 「海野十三」の意味・読み・例文・類語

うんの‐じゅうざ〔‐ジフザ〕【海野十三】

[1897~1949]SF・推理作家。徳島の生まれ。本名、佐野昌一。日本SF界の先駆者一人。作「地球盗難」「十八時の音楽浴」など。

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精選版 日本国語大辞典 「海野十三」の意味・読み・例文・類語

うんの‐じゅうざ【海野十三】

  1. 推理作家。SF作家。本名佐野昌一。徳島県出身。電気試験所技師を経て、近代科学小説のさきがけとなる作品発表。作品「爬虫館事件」「十八時の音楽浴」「地球盗難」など。明治三〇~昭和二四年(一八九七‐一九四九

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20世紀日本人名事典 「海野十三」の解説

海野 十三
ウンノ ジュウザ

昭和期の小説家



生年
明治30(1897)年12月26日

没年
昭和24(1949)年5月17日

出生地
徳島県徳島市

出身地
兵庫県神戸市

本名
佐野 昌一

別名
別名=丘 丘十郎(オカ オカジュウロウ)

学歴〔年〕
早稲田大学理工学部電気科〔大正15年〕卒

経歴
9歳のとき神戸に移り住む。大学で電気工学専攻し、卒業後逓信省電気試験所研究員となる。昭和2年頃から科学随筆や小説を書き始め、3年「電気風呂の怪死事件」を発表し、推理小説家としてデビュー以後「振動魔」「爬虫館事件」「赤外線男」「俘囚」「地球盗難」などSF風な探偵小説を多く発表。日本のSF小説の先駆者となる。12年丘丘十郎の名で「軍用鼠」を発表して以来、次第に軍事小説を書くようになり、17年海軍報道班員として従軍し、それを契機として文学挺身隊を作った。戦後は健康がすぐれず、推理コントや短編を発表するにとどまった。「海野十三集」(全4巻 桃源社)、「海野十三敗戦日記」がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「海野十三」の意味・わかりやすい解説

海野十三
うんのじゅうざ
(1897―1949)

推理作家。本名佐野昌一。徳島市生まれ。早稲田(わせだ)大学理工学部を卒業して逓信(ていしん)省電気試験所員となり、1928年(昭和3)『電気風呂(ぶろ)の怪事件』を『新青年』に発表して推理小説家としてデビューした。その後『俘囚(ふしゅう)』(1934)を皮切りにSFの分野に手を染め、『十八時の音楽浴』(1938)などを発表、日本SF界の先駆者の一人になった。理化学的トリックや人体改造、異星人の侵略テーマを得意とし、児童物のSFでは『地球盗難』(1936)、『浮かぶ飛行島』(1938)、『火星兵団』(1940)などがある。

厚木 淳]

『『十八時の音楽浴』(ハヤカワ文庫)』『『地球盗難』(朝日ソノラマ・ソノラマ文庫)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「海野十三」の解説

海野十三 うんの-じゅうざ

1897-1949 昭和時代の小説家。
明治30年12月26日生まれ。逓信省電気試験所につとめながら科学小説をかき,昭和3年「電気風呂の怪死事件」で探偵小説界に登場。のち空想科学小説に転じ,日本SFの先駆者となる。昭和24年5月17日死去。53歳。徳島県出身。早大理工学部卒。本名は佐野昌一。筆名は別に丘丘十郎。作品はほかに「俘囚(ふしゅう)」「深夜市長」「地球盗難」など。
【格言など】恩恵と迫害,神と悪魔との反対面を兼ね備える科学にわれわれはとりつかれている(徳島市の文学碑)

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百科事典マイペディア 「海野十三」の意味・わかりやすい解説

海野十三【うんのじゅうざ】

小説家。徳島県生れ。本名,佐野昌一。別号,丘丘十郎(おかおかじゅうろう)。早大理工科卒。1923年,逓信省電気試験所研究員となり,1927年,科学的随筆,科学小説を発表。1928年,SF的探偵小説《電気風呂の怪死事件》で雑誌《新青年》にデビュー。《新青年》や《少年倶楽部》などに数多くの少年科学小説や冒険小説を執筆した。《俘囚》《深夜の市長》《浮かぶ飛行島》《火星兵団》など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「海野十三」の意味・わかりやすい解説

海野十三
うんのじゅうざ

[生]1897.12.26. 徳島
[没]1949.5.17. 東京
小説家。本名,佐野昌一。早稲田大学理工学部で電気工学を専攻,逓信省電気試験所に勤めた。かたわら推理小説の筆をとり,トリック中心の『爬虫館事件』 (1932) ,専門の科学知識を生かした SF風の『俘囚』 (34) ,『深夜の市長』 (36) などを書いた。丘丘十郎の別名で発表された『軍用鼠』 (37) などの軍事小説も多い。

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367日誕生日大事典 「海野十三」の解説

海野 十三 (うんの じゅうざ)

生年月日:1897年12月26日
昭和時代の小説家
1949年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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