20世紀日本人名事典 「川喜多長政」の解説
川喜多 長政
カワキタ ナガマサ
昭和期の映画事業家 東宝東和会長;東和映画社長;外国映画輸入配給協会会長。
- 生年
- 明治36(1903)年4月30日
- 没年
- 昭和56(1981)年5月24日
- 出生地
- 東京
- 学歴〔年〕
- 東京府立四中卒,北京大学文学部〔大正12年〕中退
- 経歴
- 旧制東京府立四中卒業後、中国、ドイツに留学し、帰国後の昭和3年、東宝東和前身の東和商事を設立し、妻かしこと欧州映画の輸入を開始。14年上海で中華映画設立。戦後、26年東和映画を設立し社長に就任。以後、東宝東和会長、東宝取締役、大沢商会取締役、外国映画輸入配給協会会長、日本映画海外普及協会副会長を歴任した。戦前は「巴里祭」「会議は踊る」「望郷」「民族の祭典」、戦後は「第三の男」「禁じられた遊び」「居酒屋」などの名作を日本に紹介した。また日本映画の輸出にもつとめ、カンヌ、ベネチアなど国際映画祭でも活躍。長女の和子もフランス映画社副社長として映画の輸出入に当たり、妻のかしこはフィルムライブラリー協議会(現・川喜多記念映画文化財団)専務理事という映画一家だった。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報