20世紀日本人名事典 「市島謙吉」の解説
市島 謙吉
イチシマ ケンキチ
明治〜昭和期の著述家,学校経営者,雑書収集家
- 生年
- 安政7年2月17日(1860年)
- 没年
- 昭和19(1944)年4月21日
- 出生地
- 越後国新発田(新潟県)
- 別名
- 号=市島 春城(イチシマ シュンジョウ),幼名=雄之助
- 学歴〔年〕
- 東京開成学校文学科〔明治14年〕中退
- 経歴
- 明治8年上京。高田早苗らと小野梓主宰の鷗渡会に属し、のちに改進党の発足とともに入党。15年「内外政党事情」を創刊。16年「高田新聞」を創刊し主筆、「新潟新聞」の主筆となるが、筆禍のため投獄される。24年読売新聞の主筆となる。27年以来代議士当選3回。この間、東京専門学校(現・早稲田大学)の創立に力を尽くし、28年より同校に出講。35年〜大正6年まで図書館長、および幹事、理事、名誉理事を歴任し、大学の発展充実につとめた。また国書刊行会を創設し、日清印刷社長、大日本図書館協会会長などを務めた。公職を離れてからは随筆に親しみ、主著は「春城随筆」「文墨余談」「政治原論」「市島春城古書談叢」など多数。10万冊近い蔵書を持ち、雑誌、雑書を乱読、偉大なる雑学博士といわれた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報