大日本帝国憲法の逐条解説書。伊藤博文の名で1889年(明治22)6月に国家学会から刊行。88年の枢密院での憲法・皇室典範の井上毅(こわし)の説明書を第一稿とし,憲法部分に伊藤が校閲・批評を書き入れ,伊東巳代治(みよじ)・穂積陳重(のぶしげ)・富井政章(まさあきら)らの審査会で検討・修正して完成。半官的注釈書の性格をもった。「日本書紀」「古事記」「続日本紀」などの古典やヨーロッパの法理論を援用して解説。伊東により英訳もされた。「岩波文庫」所収。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...