精選版 日本国語大辞典 「帰村」の意味・読み・例文・類語 き‐そん【帰村】 〘 名詞 〙① 江戸時代、欠落(かけおち)、逃散(ちょうさん)などによって都市へ流入し、または出稼ぎ、奉公人として都市に住みついた者を本籍地へ帰すこと。また、その村へ立ち帰ること。[初出の実例]「万石以上領分之者は、其領主へ引渡帰村可申付候」(出典:日本財政経済史料‐四・戸口一・帰農・寛政五年(1793)四月)② 自分の郷里である村にかえること。[初出の実例]「へこたらずに帰村(キソン)ノウしますハ」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本歴史地名大系 「帰村」の解説 帰村かえりむら 福井県:南条郡今庄町帰村[現在地名]今庄町南今庄(みなみいまじよう)日野川の支流鹿蒜(かひる)川の下流北岸にあり、北東は今庄村、西は新道(しんどう)村。「和名抄」に出る古代の鹿(かひる)郷は、鹿蒜川流域に比定されるが、当村はその中心であったといわれる。また北陸道の越前国二番目の駅として鹿蒜駅(馬五疋)が置かれたが(「延喜式」兵部省)、駅の位置も当地に比定される。慶長三年(一五九八)の南仲条郡上今庄内越前国帰村御検地帳(「今庄町誌」所収)によると田方一二町三反余・畠方一四町三反余・荒田畠一四反五畝余・屋敷方四反九畝余。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報