常願寺村（読み）じようがんじむら

日本歴史地名大系

常願寺村
じようがんじむら

• 京都府：福知山市
• 常願寺村

[現在地名]福知山市字常願寺

牧（まき）川の支流佐々木（ささき）川の谷筋から山中に奥深く入った所で、日（ひ）ノ尾（お）村の西方にあたる。村の東北に兜（かぶと）山があり、西には竜（たつ）ヶ城がそびえ、その南の笹場（ささば）峠（約五〇〇メートル）によって桑（くわ）村（現天田郡夜久野町）に接する。村の西部に小字新宮（しんぐう）があり、そこから南方榎木（えのき）峠を越えると田和（たわ）村に通ずる。

中世佐々岐（ささき）庄上山（かみやま）保に含まれ、近世は日ノ尾村の枝村。元禄・天保の郷帳などには記されないが、実際には一村として取り扱われ、「丹波志」に「成願寺村支新宮綾部領　高三百廿四石三斗　古寺ノ跡アリ　由緒不伝ト云」とある。

常願寺村
じようがんじむら

• 富山県：富山市
• 旧中新川郡地区
• 常願寺村

[現在地名]富山市水橋常願寺（みずはしじようがんじ）

常願寺川右岸沿いの低地に位置し、北は入江（いりえ）村など。「越中志徴」が引く郷村名義抄は、村名はかつて常願寺と称する寺があったことに由来するとしている。同書には「親鸞遺徳法輪集に、祖師聖人越後国府へ趣（ママ）き給ふ時、越中新川郡常願寺村をすぎさせ給ひ」ともある。当村は常願寺川中流部の渡場として知られ、対岸の向新庄（むかいしんじよう）村との間に加賀藩営の渡船場があった。

常願寺村
じようがんじむら

• 新潟県：長岡市
• 常願寺村

[現在地名]長岡市成願寺（じようがんじ）町・東片貝（ひがしかたかい）町・西片貝（にしかたかい）町

東山丘陵の西麓にある。長岡から至る道が東山の森立（もつたて）峠を越えて一之貝（いちのかい）村・荷頃（にごろ）村（現栃尾市）を経由して栃尾に通じる。天正村名考（温古之栞）に「山口三十八軒」とあるのは当村らしい。元和四年（一六一八）の長岡藩知行目録には村名がみえ、高二三五石四斗。正保国絵図では高二三五石余。元禄郷帳もほぼ同じ。旧高旧領取調帳には「成願寺村」とあり、村高二七五石六斗余は天保郷帳とほぼ同じ。

集落の中央に真宗大谷派の明法山蓮光（れんこう）寺がある。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」