(読み)ちきりこうぶり

精選版 日本国語大辞典 「幗」の意味・読み・例文・類語

ちきり‐こうぶり‥かうぶり【幗】

  1. 〘 名詞 〙
  2. かぶりもの一種頭巾の類。ちきりかんむり。ちきりこうむり。
    1. [初出の実例]「鎮魂祭〈略〉官人以下装束料〈略〉帔(ちきりかうふり)一条。〈帛一丈〉」(出典延喜式(927)二)
  3. 特に、老婦人喪中にかぶったかぶりもの。ちきりかんむり。ちきりこうむり。〔十巻本和名抄(934頃)〕

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普及版 字通 「幗」の読み・字形・画数・意味


14画

[字音] カク(クヮク)
[字訓] かみづつみ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は國(国)(こく)。〔説文新附〕七下に「人の首りなり」、〔玉〕に「髮の上を(おほ)ふ」とあり、巾で髪を覆うこと。これを巾幗という。婦人のことを巾幗者流という。

[訓義]
1. 髪づつみ、髪の飾り。
2. 婦人の喪冠服喪のとき用いる。

[古辞書の訓]
〔和名抄〕幗 知岐利加宇不利(ちきりかうふり)。今老嫗之れを載す 〔名義抄〕幗 カウブリ・チキリ 〔字鏡集〕幗 ココロミダル・カウブル・カブル

[下接語]
巾幗・紺幗・幗・襦幗・

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