デジタル大辞泉 「一条」の意味・読み・例文・類語 いち‐じょう〔‐デウ〕【一条】 1 ひと筋。1本。「一条の光」「一条の活路を見いだす」2 箇条書きのひとくだり。文章の中の一節。一条項。「一条の注意書き」3 ある一つの事柄。一つの事件。一件。「話題がその一条に及ぶ」「巧に件の不都合をば掩おおい得る由ありとするも、別に―の不便利あり」〈逍遥・小説神髄〉4 同じ筋道。同じ道理。「可、不可は―なり」〈徒然・三八〉[類語]一件・問題・案件・件けん・懸案・課題・題目・本題・論題・論点・争点・テーマ・プロブレム いちじょう〔イチデウ〕【一条】 五摂家の一。鎌倉初期、九条道家の三男実経が京都一条に住んだのに始まる。 いちじょう〔イチデウ〕【一条】 平安京の条坊の一。また、東西に通じる大路の名。一条大路。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「一条」の意味・読み・例文・類語 いち‐じょう‥デウ【一条】 〘 名詞 〙① 道、川、煙、布など細長いもの。一本。ひとすじ。[初出の実例]「御床土代敷細布御帳一条」(出典:皇太神宮儀式帳(804))「ここに従ふものとては、一条(イチデウ)の杖、一葢(いっかい)の笠に過ず」(出典:読本・椿説弓張月(1807‐11)後)[その他の文献]〔李白‐冬日帰旧山詩〕② 平城京、平安京などの条坊制で、京城を九条にくぎったうちの一つ。③ 箇条書きや数えあげる事柄などのひとくだり。[初出の実例]「七出例云、但犯二一条一即合レ出レ之、無二七出一輙弃者徒一年半」(出典:万葉集(8C後)一八・四一〇六・序文)「清少納言の橋はと有(ある)一条、あさむつのとかける所也」(出典:俳諧・其袋(1690)夏)[その他の文献]〔唐書‐選挙志〕④ ある一つの事柄。多く、相手がそれを知っている場合に用いて、「例のあの事」の意。一件。[初出の実例]「拙者が絶命の一条今日に迫り」(出典:人情本・春色梅美婦禰(1841‐42頃)四)⑤ ( ①の細いひとすじの意から転じて ) わずかなもののたとえ。[初出の実例]「乙田も其れにやや一条の活路を開いて」(出典:良人の自白(1904‐06)〈木下尚江〉中)⑥ 本質的なつながりのあるもの。同じ道理。[初出の実例]「いかなるをか智といふべき。可、不可は一条なり」(出典:徒然草(1331頃)三八)[その他の文献]〔荘子‐徳充符〕⑦ 古い田積(面積を示す単位)の一つ。〔書言字考節用集(1717)〕 いちじょうイチデウ【一条】 姓氏の一つ。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本歴史地名大系 「一条」の解説 一条いちじよう 北海道:空知支庁岩見沢市一条[現在地名]岩見沢市一条西(いちじようにし)・一条東(いちじようひがし)昭和二九年(一九五四)当時、西は一五丁目、東は八丁目まであった。同三一年発行の岩見沢市街案内地図などによると、岩見沢駅の南側、函館本線に並行して延びる一条通沿いの町並で、中央(ちゆうおう)通(旧夕張通)を挟み東西に分れる。一条通の南に二条通があり、以下並行して九条通まである。西一丁目から一〇丁目は商店・商社が並ぶ商店街で、金融機関も多い。西一丁目に空知信用金庫本店(現在三条西に移転)・北海道銀行岩見沢支店(現在四条西に移転)・北洋相互銀行岩見沢支店(現北洋銀行岩見沢支店)、同一―二丁目には石炭販売所が数店あり、同七―八丁目には繊維問屋が多かった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報