デジタル大辞泉
「平蒔絵」の意味・読み・例文・類語
ひら‐まきえ〔‐まきヱ〕【平×蒔絵】
蒔絵の技法の一。漆で文様を描き、金・銀・錫粉などを蒔きつけて乾燥させ、のち文様の部分だけ漆をつけて磨いたもの。平安時代に始まった。
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ひら‐まきえ‥まきヱ【平蒔絵】
- 〘 名詞 〙 蒔絵の基本的な技法の一つ。絵漆で文様を描き、粉を蒔きつけて乾燥させ、乾いてから文様の部分だけ漆をつけて磨いたもの。
- [初出の実例]「印籠は〈略〉平蒔絵(ヒラマキヱ)かかんより、黒塗に耳にこまかなるひらまきゑのもやう有べし」(出典:浮世草子・男色十寸鏡(1687)下)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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平蒔絵【ひらまきえ】
蒔絵の一技法。漆の上に金銀などの粉を蒔きつけ,乾燥してから炭や砥粉(とのこ)でみがき上げるもの。粉を蒔きつけたままにしておくものを蒔放しという。平蒔絵は,平安末に起こり,鎌倉時代に完成。
→関連項目高蒔絵|研出蒔絵
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平蒔絵
ひらまきえ
蒔絵の一技法。漆下地の上に漆で絵を描き,その上に金,銀,錫粉,色粉などを蒔き,乾燥後透明漆を塗って固定させたもの。実際には下地面より蒔絵面が盛上がることになる。平安時代に始ったが,簡便であり,安土桃山時代に最も流行した。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の平蒔絵の言及
【蒔絵】より
…粉の種類には丸粉,半丸粉,平目粉(刑部(ぎようぶ)平目),梨地(なしじ)粉,平粉,消粉などがある。おのおの粗細があり,丸粉でみると1号(細)から15号(粗)まであり,おもに3号以下は平蒔絵に,8号以上は研出(とぎだし)蒔絵に用いられる。丸粉の祖形は古代粉(やすり(鑢)粉)で,12世紀まではこの一種のみが研出蒔絵に用いられたが,12世紀末から平蒔絵用の細粉や平目粉が現れる。…
※「平蒔絵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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