広東軍政府(読み)カントンぐんせいふ

山川 世界史小辞典 改訂新版 「広東軍政府」の解説

広東軍政府(カントンぐんせいふ)

1917年9月から25年7月まで,北洋軍閥による北京中華民国政府に対抗して広州に建てられた政権。第1次は,段祺瑞(だんきずい)に反対する護法運動の過程で17年9月に誕生し,孫文大元帥となった。実権は広西派軍人陸栄廷(りくえいてい)が握っていた。第2次は,広西派に代わって広東派軍人の陳炯明(ちんけいめい)が20年11月につくり,21年5月に孫文を非常大総統とする正式政府が成立するまで続いた。第3次は,陳を追放した孫文派によって23年3月に成立。孫文死後の25年7月国民政府に改組された。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

旺文社世界史事典 三訂版 「広東軍政府」の解説

広東軍政府
カントンぐんせいふ

孫文が広東(広州)に樹立した軍政府で,のちの国民政府の前身
第1回は1917年段祺瑞 (だんきずい) らの北京政府に対抗して軍政府を組織し,孫文が大元帥に就任翌年軍閥攻撃上海に逃げた。1921年に再び広東に政府を建てたが,軍閥に追われ,その結果従来の戦術を反省し,23年連ソ容共の線で3度目の広東政府を樹立し,基礎は強化された。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報