床間(読み)とこのま

精選版 日本国語大辞典 「床間」の意味・読み・例文・類語

とこ‐の‐ま【床間】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 室町時代に、上段を床といっているところから、床(ゆか)が一段高くなった部屋をいうか。
    1. [初出の実例]「帳床間天井」(出典:教言卿記(1405‐10)応永一三年四月四日)
  3. 日本建築の客間などで、上座に床を一段高く設けたところ。正面の壁に書画をかけ、床板の上に置物花瓶などを飾る。室町時代の押板の発展したもの。下に床框(とこがまち)、上に落懸(おとしがけ)を入れ、奥行は半間で押板より深い。上段と押板とが一つになったもので、桃山時代にできた。また、押板を床の間、床ということもある。床。
    1. 床の間<b>②</b>〈京都府桂離宮古書院〉
      床の間〈京都府桂離宮古書院〉
    2. [初出の実例]「子のものしりが椰子ほしがる〈竹意〉 床の間に熨斗は置れて公いまだ〈其角〉」(出典:俳諧・類柑子(1707)中)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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