座り込み(読み)スワリコミ(その他表記)sit-down

翻訳|sit-down

デジタル大辞泉 「座り込み」の意味・読み・例文・類語

すわり‐こみ【座り込み】

その場に座り込んで動かないこと。特に労働争議などで、自分たちの意思要求相手に認めさせるために一定場所に座り込むこと。「座り込み戦術

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「座り込み」の意味・わかりやすい解説

座り込み
すわりこみ
sit-down
sit-in

運動主体が特定の場所に座り込むことによって、運動の敵に対して直接的な打撃を与えることを意図したり、自分たちの要求を第三者に広くアピールしたりすることをさす。本来はおもに、労働者が生産点に座り込み、自分たちの職場を守り、職制に対して直接的な攻撃をかける闘争(シット・ダウン・ストライキsit-down strike)のことをいった。これは、会社側のロックアウトを防いだり、団体交渉に応じない会社側を交渉テーブルにつかせたり、組合員の団結力を固め、表示するために有効であった。アメリカの公民権運動において、白人のランチカウンターに黒人が座り込むsit-in戦術をとって以来、労働組合運動だけではなく、社会運動一般において、自分たちの要求や主張を広く国民にアピールするために用いられることが多くなっている。

[矢澤修次郎]

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