康誉(読み)こうよ

改訂新版 世界大百科事典 「康誉」の意味・わかりやすい解説

康誉 (こうよ)

鎌倉末~南北朝期の慶派仏師生没年不詳。東寺大仏師で法印となる。現存作品に栃木県遍照寺大日如来像(1346)があり,この像銘では運慶5代の孫と称している。この寺は足利尊氏護持僧として活躍した醍醐三宝院の賢俊開基で,康誉は賢俊を通じて足利氏造仏を手がけたと推測される。後世仏師系図によれば,七条西仏所の祖とされる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「康誉」の解説

康誉 こうよ

?-? 鎌倉-南北朝時代の仏師。
正中(しょうちゅう)3年(1326)東寺大仏師・法眼として南大門仁王像と中門二天像を修理。貞和(じょうわ)2=正平(しょうへい)元年下野(しもつけ)(栃木県)遍照寺の大日如来像をつくり,「運慶五代の孫」「法印」と銘記している。ほかに筑前(ちくぜん)(福岡県)大興善寺(だいこうぜんじ)如意輪観音像などがある。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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