葛城山西麓の谷間にある
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
…また権現造は北野天満宮がそうであるように,実在した人物の霊をまつる社殿の形式として,豊臣秀吉の豊国廟以後,東照宮など近世の遺構が多い。また中世以後は,流造,春日造の基本形を横に連結した山口県の住吉神社本殿(1370),大阪府の建水分(たけみくまり)神社本殿(1334)など,平面との対応がなくても屋根を入母屋造とした滋賀県の御上神社本殿(鎌倉時代),大阪府の多治速比売(たじはやひめ)神社本殿(1541)など,また特異な複合形式をもつ岡山県の吉備津神社本殿(1425)など,さまざまの意匠をもつ社殿が生まれた。
【本殿以外の施設】
伊勢神宮がそうであるように,大規模な神社は神に供する御饌(みけ)を調進するためのさまざまの施設,たとえば贄殿(にえどの),酒殿,竈殿,盛殿などを備えていた。…
…《古事記》には〈天之水分神〉〈国之水分神〉として見えている。《延喜式》神名帳には,大和国(奈良県)に葛木(かつらぎ)水分神社,吉野水分神社,宇太(うだ)水分神社,都祁(つげ)水分神社が,河内国(大阪府)に建(たけ)水分神社,摂津国住吉郡(大阪府)に天水分豊浦命神社が記載されている。《延喜式》によると神祇官が執行する四時祭の祈年(としごい)祭と月次(つきなみ)祭や臨時祭の祈雨神祭(きうしんさい)には,大和国の葛木,吉野,宇太,都祁の四つの水分神社に奉幣や馬の奉納があった。…
※「建水分神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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