式地亀七(読み)しきぢ・かめしち

朝日日本歴史人物事典 「式地亀七」の解説

式地亀七

没年:昭和34.4.21(1959)
生年:明治21.1.21(1888)
明治後期・大正昭和期の篤農家高知県土佐郡森村高須(土佐町)の池添富吉と雪の次男。叔父式地長次郎の娘久恵の婿養子となる。博覧強記才智があり研究心旺盛で,農事に励んだ。明治44(1911)年水稲二期作の後期用の品種として各種の品種を交配した「相川44号」の育成に成功。のちに高知県立農事試験場で改良が加えられた。香長平野を中心に作付け面積が広がり,大正期には九州地方の西南部にまで普及した。昭和初期には6000haに及んだ。42年には相川採種組合を創立し,初代組合長を務めた。<参考文献>『土佐町史』

(山本大)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「式地亀七」の解説

式地亀七 しきじ-かめしち

1888-1959 大正-昭和時代の育種家
明治21年1月21日生まれ。水稲品種「晩宇和島」をもとに,明治44年晩稲品種「相川44号」の育成に成功し,大正11年高知県の奨励品種となる。吉川類次早稲(わせ)品種「衣笠(きぬがさ)早稲」との組み合わせにより,高知県で二期作がさかんとなった。昭和34年4月21日死去。71歳。高知県出身。旧姓は池添。

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