式場隆三郎(読み)しきば りゅうざぶろう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「式場隆三郎」の解説

式場隆三郎 しきば-りゅうざぶろう

1898-1965 大正-昭和時代の精神医学者。
明治31年7月2日生まれ。静岡脳病院院長などをへて式場病院をひらく。昭和21年ロマンス社社長となり,「ロマンス」「映画スター」などを発行。ゴッホ研究家,放浪の画家山下清の後援者としても知られる。昭和40年11月21日死去。67歳。新潟県出身。新潟医専卒。著作に「ヴァン・ゴッホの生涯精神病」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の式場隆三郎の言及

【パトグラフィー】より

…第2次大戦後,精神医学に人間学や深層心理学の考え方が浸透すると,〈病気の跡をたどる〉というイメージの強いパトグラフィーに一種の古めかしさをみてとる人が多く,他方では〈天才〉概念の衰退もあって,近年のヨーロッパではひところほどの活況はみられない。 日本では,1902年にメービウスのニーチェ研究が創刊まもない《日本神経学雑誌》に紹介されたのが始まりだが,この方面はとかく医学者の余技として軽視されがちで,式場隆三郎の大著《ファン・ホッホの生涯と精神病》(1932)など,いくつかの先駆的な業績はありながら,学問としての定着をみない時代が長く続いた。パトグラフィーが日本で市民権を得たのはやっと第2次大戦後で,わずかな研究者が集まって66年に日本病跡学懇話会(79年以後,学会)を創設し,毎年2回(84年以後,1回)の総会を開くとともに,その機関誌《日本病跡学雑誌》(隔年刊)を刊行しはじめたのが学問的出発といえる。…

※「式場隆三郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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