20世紀日本人名事典 「式場隆三郎」の解説
式場 隆三郎
シキバ リュウザブロウ
大正・昭和期の医師,美術評論家 式場病院創設者。
- 生年
- 明治31(1898)年7月2日
- 没年
- 昭和40(1965)年11月21日
- 出生地
- 新潟県中蒲原郡五泉町
- 学歴〔年〕
- 新潟医専〔大正10年〕卒
- 学位〔年〕
- 医学博士〔昭和4年〕
- 経歴
- 新潟医専時代「白樺」に傾倒し、上京後、千家元麿らと交わり「虹」を創刊、また柳宗悦の民芸運動に参加する。精神科医としては、大宮脳病院院長、静岡脳病院長、国立国府台病院院長などを歴任後、千葉県国府台に式場病院を開業。精神病理学の研究のかたわら、ゴッホ研究を行い、また昭和9年には「バーナード・リーチ」を刊行した。精神病理と芸術表現との関連の著述によって、日本の美術批評に新たな領域を確立した。戦後、日刊紙「東京タイムズ」を創刊。21年には出版界にも進出し、娯楽雑誌「ロマンス」「婦人世界」「映画スター」など5種類の月刊誌を出版。晩年には「医家芸術」の編集長もつとめ、また放浪の画家・山下清を世に出したことで知られる。「文学的診療簿」「二笑亭綺譚」などの著書がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報