引付頭人(読み)ヒキツケトウニン

デジタル大辞泉 「引付頭人」の意味・読み・例文・類語

ひきつけ‐とうにん【引付頭人】

引付衆首席内談頭人

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精選版 日本国語大辞典 「引付頭人」の意味・読み・例文・類語

ひきつけ‐とうにん【引付頭人】

〘名〙 鎌倉・室町幕府の役職名の一つ引付②の首席。鎌倉幕府では評定衆が兼任し、室町幕府では諸大名が任ぜられることが多かった。内談頭人。ひきつけのとう。
吾妻鏡‐建長五年(1253)一二月二二日「前和泉守藤原行方、為四番引附頭人

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「引付頭人」の解説

引付頭人
ひきつけとうにん

鎌倉・室町両幕府の引付の各番を統轄した職。各番に配された引付衆のうちから選任され,引付衆・奉行人らを指揮して訴訟審理にあたった。鎌倉幕府ではその多く北条氏一門が占め,北条氏の政権掌握の一翼を担った。室町幕府では足利氏一門はじめ有力大名が任じられ,摂津・伊勢・二階堂各氏らが権頭人として実務を担った。

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世界大百科事典(旧版)内の引付頭人の言及

【引付方】より

…一方は引付衆と引付奉行人とからなる。引付衆は評定衆兼務の2~3名を含んだ若干名で構成され,評定衆兼務の1名が引付頭人として,他の引付衆の補佐を得て,訴訟全体の指揮をした。引付奉行人は右筆と呼ばれた事務官であるが,引付衆の1~2倍おり,1件の訴訟に対し執筆を担当する本奉行人と,それを補佐しかつその非違を正す役を担う合奉行の2人の奉行人がそえられた。…

※「引付頭人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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