張出す(読み)ハリダス

デジタル大辞泉 「張出す」の意味・読み・例文・類語

はり‐だ・す【張(り)出す】

[動サ五(四)]
外側へ広がって出っ張る。また、外側へ出っ張らせる。「大陸高気圧が―・す」「ひさしを―・す」
(「貼り出す」とも書く)紙・札などに書いたものを人目につく所に掲示する。「求人広告を―・す」
[類語]掲示掲出掲げる示す見せる呈示する提示する開示する明示する表示する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「張出す」の意味・読み・例文・類語

はり‐だ・す【張出】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行五(四) 〙 外へ出っぱる。突き出る。
    1. [初出の実例]「豊子は心が落つけないままに張り出した窓に腰かけて」(出典:龍源寺(1934)〈渋川驍〉五)
    2. 「大陸の高気圧が張り出してきて」(出典:他人の顔(1964)〈安部公房〉序)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
    1. 外へ出っぱらせる。外へひろげ出す。
      1. [初出の実例]「天照太神の田のくろを過て、そとへなはをはりたいてとられたぞ」(出典:日本書紀桃源抄(15C後))
    2. 広く示すために、紙や札に書いたものを人目にふれる所にかかげる。
      1. [初出の実例]「食堂の掲示場に張り出した」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉六)
    3. 相撲で、「張り出し」の位置に付ける。
      1. [初出の実例]「西ノ海は関脇から大関に昇って正位を占め、駒ケ嶽は張出されいささか影を薄くした」(出典:相撲講話(1919)〈日本青年教育会〉駒ケ嶽の凋落と太刀山の独舞台)

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