デジタル大辞泉 「強る」の意味・読み・例文・類語 つよ・る【▽強る】 [動ラ四]強くなる。ふるいたつ。「御方みかたの軍勢は皆兵粮ひゃうらうに疲れ、敵陣の城にはいよいよ―・り候はんか」〈太平記・一六〉 こわ・る〔こはる〕【▽強る】 [動ラ四]こわばってかたくなる。「御乳はいと美しげにおはしますが、いたう―・るまで膨はらせ給へれば」〈栄花・楚王の夢〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「強る」の意味・読み・例文・類語 こわ・るこはる【強】 [ 1 ] 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙① こわくなる。こわばって堅くなる。また、堅苦しくなる。こわばる。[初出の実例]「御乳はいとうつくしげにおはしますが、いたうこはるまで膨らせ給へれば」(出典:栄花物語(1028‐92頃)楚王の夢)② 事態が悪化してどうにもならない状態になる。[初出の実例]「それにもかぜがふきこはらばほばしらばかりでやって見よ」(出典:幸若・四国落(寛永版)(室町末‐近世初))③ かたくなになる。がんこになる。[初出の実例]「人を罸するに、其罪人がやわらかに罪によう服してこはらぬ程に、肉の骨もない処をくう様なぞと云心」(出典:土井本周易抄(1477)三)④ 腹が痛む。[初出の実例]「から風の大岡寺(だいこじ)縄手吹透し〈野径〉 虫のこはるに用叶へたき〈乙州〉」(出典:俳諧・ひさご(1690))[ 2 ] 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙 堅くなる。こわばる。[初出の実例]「たでのからみ過たる時は、舌こわれ、ひりめくなればいかがとぞ」(出典:評判記・吉原呼子鳥(1668)高くら) つよ・る【強】 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 強くなる。勢いや元気を増す。ふるいたつ。「思いつよる」「吹きつよる」⇔弱る。[初出の実例]「心地はやみたるに、よろしくなり侍たり。とくつより給て、あひ見むとおぼせ」(出典:夜の寝覚(1045‐68頃)二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例