デジタル大辞泉
「弱る」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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よわ・る【弱】
- 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
- ① 病気や疲労などで身体が弱くなる。衰弱する。⇔強る。
- [初出の実例]「衆生は光色減し、勢力尽く衰(つひ)に微(ヨワ)りなむ」(出典:西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)八)
- 「かのあまうへ、いたうよわり給にたれば、なに事もおぼえず」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若紫)
- ② 勢いが衰える。かすかになる。⇔強る。
- [初出の実例]「秋風に声よはり行くすず虫のつひにはいかがならんとすらん〈大江匡衡〉」(出典:後拾遺和歌集(1086)秋上・二七二)
- ③ 気力が衰える。心細くなる。また、抵抗しにくくなる。⇔強る。
- [初出の実例]「あさましきことをよわれる御心ちに、うたがひなくおぼししみて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)夕霧)
- ④ 困る。困却する。迷惑する。
- [初出の実例]「はだをぬぐと、かこ字や、女の首がほってあるにはよわらせる」(出典:洒落本・客者評判記(1780)実悪之部)
- ⑤ 魚肉などの鮮度が落ちる。
- [初出の実例]「弱(ヨハリ)し鯛の腹に針の立所」(出典:浮世草子・日本永代蔵(1688)二)
弱るの語誌
上代には見えず、中古に入ってから、主として散文で用いられ、院政期以降は和歌にも見られるようになった。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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