中国、浙江(せっこう/チョーチヤン)省杭州(こうしゅう/ハンチョウ)市余杭県の北西部にある禅寺。天目山(てんもくさん/ティエンムーシャン)の東北峰にあり、中国禅宗五山の一つである。8世紀中ごろ、唐の代宗(だいそう)のとき国一(こくいつ)禅師道欽(どうきん)が入山して庵(いおり)を結んだが、代宗が道欽の徳に帰依(きえ)して禅師号を与え、769年(大暦4)勅命によって寺が建てられた。宋(そう)代には円悟克勤(えんごこくごん)、大慧宋杲(だいえそうこう)らが住し、1180年(淳煕7)には孝宗の勅命で大同別峯(だいどうべっぽう)が入山した。このころ興聖万寿禅寺(こうしょうまんじゅぜんじ)の寺号を受けている。その後も無準師範(むじゅんしはん)をはじめ、歴代の高名な僧が住持となり、臨済宗の大道場として大いにその禅風を振るった。なお、径山寺みそはこの径山寺から製法が伝わったものといわれる。
[平井俊榮]
…〈金山寺みそは紀州若山金山寺の名物にて,江戸に流行出しは享保年中よりとなむ〉と《嬉遊笑覧》は書いているが,和歌山に金山寺という寺はなかったようである。もともと中国浙江省の径山寺でつくっていたみそが名高く,その製法を法灯国師覚心が伝えて1254年に帰朝,請われて紀州由良の興国寺の開山となったため,その近傍の湯浅に伝わって同地の名産になったとされている。紀州家の徳川吉宗が将軍になってから献上させ,それから江戸に広まったというから,〈享保年中より……〉というのは妥当かもしれない。…
※「径山寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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