後背湿地(読み)コウハイシッチ

関連語 名詞 高山

精選版 日本国語大辞典 「後背湿地」の意味・読み・例文・類語

こうはい‐しっち【後背湿地】

  1. 〘 名詞 〙 河川の自然堤防を越えてあふれた水が減水後に取り残されてできた湿地。

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最新 地学事典 「後背湿地」の解説

こうはいしっち
後背湿地

back slough ,back marsh ,back swamp

氾濫原上で自然堤防の背後にできる沼沢性の低湿地。洪水時に流路からあふれ出した水は流路の両側に広がるが,減水が始まると自然堤防に妨げられて元の流路に戻れないために,長時間,流路の両側の低地部に湛水して沼や湿地となり自然の蒸発を待つ。通常,平野部を流れる河川では後背湿地が水田化し,それよりやや高燥な自然堤防上に集落畑地などがのり,土地利用の状態から両者分布が推定できる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「後背湿地」の意味・わかりやすい解説

後背湿地
こうはいしっち

川の氾濫(はんらん)原上で自然堤防の背後にできる沼沢性の低湿地。洪水時に流路からあふれ出た水は流路の両側に広がるが、減水が始まると自然堤防に妨げられて、元の流路内に戻れずに沼や湿地となる。平野部では後背湿地が水田化し、それよりやや地盤が高い自然堤防上に集落や畑地が立地するのが普通である。

[髙山茂美

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「後背湿地」の意味・わかりやすい解説

後背湿地
こうはいしっち
backswamp

自然堤防よりやや低く,粘土,シルト,泥炭など細粒物質から成る水はけの悪い低平地。三角州において自然堤防の後背地に形成される。河川は洪水時に,その流路の両側に砂など比較的粗粒な物質を細長く堆積させ,自然堤防を形成するが,その外側には粘土など細粒物質を薄く堆積させる。自然堤防に妨げられて,水はけが悪く破堤したときも長時間にわたって冠水する。日本では古来,水田となっているところが多い。

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世界大百科事典(旧版)内の後背湿地の言及

【自然堤防】より

…一方,自然堤防の背後の低地では,河岸の高まりのため洪水時にあふれ出た水が元の流路に戻らず,しばしば湛水するようになる。このような微高地背後の排水不良地は後背湿地backmarshとよばれ,砂質堆積物より成る自然堤防に比べて細粒の,シルト・粘土質堆積物によって構成されている。 一般に,大河川のつくる自然堤防は大きく,小河川のものは小さいという傾向をもつが,流域内の盆地の有無,上流域の地質条件などの違いによっても自然堤防の規模にかなりの違いが認められる。…

※「後背湿地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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