精選版 日本国語大辞典 「御客様」の意味・読み・例文・類語 おきゃく‐さん【御客様】 〘 名詞 〙① 「おきゃくさま(御客様)①」のややくだけた言い方。[初出の実例]「御客(オキャク)さんは体(てい)よく調子を合せて居る」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉四)② 取り扱いやすくていつもこちらが優位に立てる相手。また、いいもうけの対象として利用できる人。[初出の実例]「だって、外国人はお客さんだわ。あなたなんか、少しはあたしたちと共謀して、外国人からお金をとらなきゃあ駄目ぢゃないの」(出典:上海(1928‐31)〈横光利一〉一一)③ =おきゃく(御客)②(イ)[初出の実例]「手桶番をお客さんとはいかに、こはいものを踊り込みといふがごとし」(出典:二篇おどけむりもんどう(1818‐30頃か))④ =おきゃく(御客)②(ロ)[初出の実例]「お客さんといふのは溺死者のことを申しますので」(出典:幻談(1938)〈幸田露伴〉) おきゃく‐さま【御客様】 〘 名詞 〙① 「おきゃく(御客)①」をさらに敬っていう語。[初出の実例]「尾張のお客(キャク)様先程から御出とせはしき使かさなりぬ」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)七)② =おきゃく(御客)②(ロ)[初出の実例]「お客(キャク)さまと申しますは、水死人のことでござりまする」(出典:歌舞伎・好色芝紀島物語(1869)四幕) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例