御直(読み)オジキ

デジタル大辞泉 「御直」の意味・読み・例文・類語

お‐じき〔‐ヂキ〕【御直】

貴人自分から直接に物事をすること。直接。おじきじき。
「仮屋奉行夜廻り―の御用承り」〈浄・会稽山
御直衆おじきしゅう」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「御直」の意味・読み・例文・類語

お‐じき ‥ヂキ【御直】

〘名〙 (「お」は接頭語)
① 貴人がみずから物事を行なうこと。じきじき。直接。
浄瑠璃曾我会稽山(1718)一「此度御狩にも、仮屋奉行夜廻り御直の御用承り」
※浄瑠璃・雪女五枚羽子板(1708)上「御直の諸武士同前に年頭五節の御目見へ」

お‐なおし ‥なほし【御直】

〘名〙 (「お」は接頭語)
遊客が、遊興してきまりの時間がきたとき、さらに遊びを続けるために時間の延長をすること。また、その追加料金。
洒落本・青楼快談玉野語言(1822)二「四つ時分ともおぼしきころまでげいしゃも二組おなおしをいとわず」
② 鮒(ふな)をいう女房詞。〔女房躾書(室町末)〕

ご‐じき ‥ヂキ【御直】

〘名〙 (「ご」は接頭語)
① 貴人が直接なさること。おじき。
② 直参(じきさん)を敬っていう語。
※歌舞伎・浮世柄比翼稲妻(鞘当)(1823)二幕「して、何れの御家中、又は御直(ゴヂキ)のお方なるか、決して口外は致しませぬ。その御家名は」

お‐なおり【御直】

〘名〙 客がさらに上級の席や座敷にうつりなおすことを、店側からいうことば。「御直り料金」

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